ライン

☆馬券道場☆【用語集!!】

ライン

あ行

アウトブリード

異系交配、異系繁殖のこと。サラブレッドの生産は近親交配(インブリード)をもとに作られてきたが、比較的血縁関係の遠いもの薄いものをアウトブリードと言っている。とはいえアウトブリードかインブリードかは程度の問題であって、どこを境にアウトブリードと決めるのか、明確かつ共通の定義はない。5代前までを表記した血統表が主流である現在、5代前まで遡っても父と母に共通の馬が現れないものをアウトブリードと呼ぶことが多い。アウトブリードには、5代血統表中に同一の馬が1頭も現れない型と、父(母)がインブリードを所有していても、配合相手馬とはまったく血縁関係のない型の2種類がある。専門家の中には、この2種類を厳密に区別して、後者のみをアウトブリードと定義(前者はアウトクロスとして分類)する人もいる。いずれにしても、父の血統及び母の血統に同じ馬名が現れないという点では共通している。

青毛(あおげ)

被毛(短くて細く全身に密生している毛)、長毛(たてがみ、まえがみ、尾毛など被毛に比べ長い毛)ともに黒色のもの。一般的に全身真っ黒な毛色の馬。また青鹿毛(あおかげ)は全身ほとんど黒色だが、目の周囲、口辺などがいくらか褐色を帯びたもの。

アオる

発馬の状態で、発走直前、あるいはゲートの開いた瞬間にゲート内で立ち上がったりして、前肢を上げた格好で発走すること。レース経験の浅い新馬戦などにこういった状態を見せる馬が多いが、発馬の際アオッて出ることが癖になっている馬もいる。成績表の通過順の上にアオルと書いてある場合、これはそのレースで番番の馬がアオッて出たということで、他の馬よりスタートで損をしているということである。

赤旗(あかはた)

発走時刻の約1分前に発走委員が発走台に上がって、発走準備開始をうながすために振る旗。また発走のやり直しの場合もこの赤旗を振って合図する。昔は繋駕速歩競走(昭和43年廃止)のことを(発走合図に赤い旗を使っていたため)俗に赤旗と言っていた。

赤ランプ

着順掲示板にあり、レースが確定したときに「確」の字とともに点灯される赤ランプのこと。これで到達順位のとおり着順が決定されたことを示す。また、青ランプは「審議」の信号で、裁決委員がレース中に走行妨害の可能性があると判断した場合、落馬、蹉跌、競走中止等で他馬との因果関係を明確に判断することが困難である場合、走行妨害の申し立てがあった場合、また競走後の検量により着順変更(失格)の可能性があると認められた場合に「審」の文字とともに点灯される。ただし、一部の競馬場では着順掲示板が三面マルチターフビジョンの中にあるので、ランプは使用せず、赤背景白抜き文字で「確定」、青背景白抜き文字で「審議」と表示される。

上がり

ゴールから逆算して3ハロン(600メートル)のこと。また半マイル(800メートル)を合わせて言うこともある。「上がり50―38」といえば上がりの半マイル50秒、3ハロン38秒ということになる。この上がり3ハロンに要したタイムを上がりタイムと言っている。競馬場の着順掲示板の下(または横)に出ている数字が、そのレースで要した上がりタイムで、半マイル、3ハロンそれぞれのタイムだ。上がりタイムの速い遅いでそのレースの性格がわかるほどで、重要なデータのひとつ。本誌では各馬の上がりタイムを成績表ならびに能力表成績欄に記載している。

上がり馬

調子の上がってきている馬。一般には下級条件から短期間のうちに2連勝、3連勝と一挙に上位クラスに上がっていく馬をいう。上昇線を辿っている馬は不利な条件(斤量、道悪など)を克服することが多い。

あがる

牝馬が競走生活にピリオドを打ち、繁殖牝馬として牧場に帰ることを「繁殖に上がる」または単に「あがる」と言っている。地方(公営)で走っていた馬が中央競馬に登録、出走してくる場合にも「中央に上がる」という。また「カイバがあがる」という場合は馬が食欲不振になることをいう。

朝飼葉(あさかいば)

馬に飼料(飼葉)を与えることを飼い付けというが、通常朝夕の2回に分けて与えている。朝の調教が終わった後に付けられる飼葉のことを朝カイバといっている。冬季に馬場が凍ったり雪が降っていたりすると、朝カイバを付けた後に運動、調教など行うこともある。

脚いろ(あしいろ)

脚勢のことを脚いろという。能力を出し切ってスピードが衰えたとき“脚いろが悪い”といい、まだ余力があり、追えば伸びる状態のとき“脚いろがいい”というように使う。似たような言葉で脚がある(ない)というのがあるが、脚があるという場合は、脚いろがいいと同じ意味にも使うし、決め脚がある、能力があるという意味から“一瞬の脚がある”“勝つ脚がある”などと使われる。逆に脚がないという場合は脚いろが悪いという意味、あるいは他馬と比べて能力がないという意味で使われる。また“脚をなくす”というのはレース前半に脚(能力)を使い末脚を失うことで、最後の踏ん張りの利かない状態をいう。また、“一杯”“強目”“馬なり”などは脚いろを表す言葉。

芦毛(あしげ)

原毛色は栗毛または鹿毛ないし青毛等であるが、馬体全般が白色(灰色)で、白い毛に黒色または濃褐色の刺し毛があるもの。生後間もない幼駒は原毛色に近い毛色であるが、月齢、年齢が進むにつれ白色の度合を増す。サラブレッドの芦毛の血統はすべてオルコックアラビアンから出ている。

脚抜き(あしぬき)

ダートにおいて馬場状態を表す言葉で、いい、悪いと合わせて使う。脚を取られ思うように走れないとき「脚抜きが悪い」と言い、同じように見た目悪い馬場でも走りやすい状態のとき「脚抜きがいい」というように使う。

汗取り

馬と人間の両方に使われる言葉。馬の場合は馬体が重く、背肉、腰部、頸の脂肪が取り切れないようなとき、鞍下に毛布、カッパ、ビニールなど風通しの良くないものをかけて、引き運動、追い運動などして、発汗をうながし、汗と一緒に余計な脂肪をとる。人間の場合は体重の重い騎手が体重の調節(減量)を図るために行うもので、蒸し風呂に長時間入浴したり、カッパを着てランニングをしたりして発汗によって体重の調節をする。

当て馬

種付けをするとき、牝馬の発情の有無を調べるために、牝馬に接近させられる牡馬のことで、試情馬ともいわれる。その馬自体は交配させられるわけでなく、一般には“どさんこ”か中間種の牡馬が使われているが、中には種牡馬でありながら、種付け希望の牝馬がいないため当て馬にされている馬もいる。

後検量

レース後騎手が決められた斤量で騎乗していたかどうかを調べること。7着までの騎手と、裁決委員から指定された騎手は所定の場所で脱鞍(他人の手を借りずに騎手自身で行う)し、後検量を受けることになっている。その後検量の目方が前検量に比べ1キロ以上増減のあったときには失格となる。

穴(あな)

人気のない馬が勝ったり、2着に入って、好配当になったとき、“穴が出た”という。この穴を出した馬を穴馬というが、人気馬を負かす可能性のある馬のことも穴馬といっている。また人気馬以外の馬で予想以上に人気(馬券が売れている)になっている馬を穴人気になるという。ただ、こういった穴人気の馬は実力以上の評価をされていることが多く、穴狙いのファンは穴人気になるような馬は狙わないものだ。

穴場(あなば)

馬券(勝ち馬投票券)を売る窓口のこと。昔は握りこぶしがぎりぎり入るように板を円形に切り抜いた穴だったことからその名がついた。現在は形に関係なく穴場というが、馬券売場という人の方が多くなっている。

鐙(あぶみ)

騎手が足を乗せる馬具。鞍の付属具で鞍からあぶみ革によって吊るされているもので、騎手が自分の体を安定させたり、手綱や鞍を自由に使うために足先に力を掛けるために必要。鐙に足を乗せたりおろしたりすることを“鐙を踏む”“鐙を外す”と言っている。

アラアラ

「3角でもうアラアラだった」などと騎手がレース後の話の中で使ったりすることからも分かるように、手応えが怪しくなり余力のなくなった状態のことで、バテてしまったという意味あいに使われている。

アラブ

純血アラブの原産地はアラビア半島。しかし、一般に競走に使われているアラブといわれている馬はアングロアラブまたはアラブ系種で、純血アラブとは違い、アラブよりむしろサラブレッドに近い体形、能力を持っており、アラブ血量25%以上を有する馬に限られている。また、アングロアラブとはアアと呼ばれるもので、アラブとサラブレッドの交配によって生産された馬。サラのスピードにアラブの持久力を調和させる目的で作られたもので、軍馬用に考えられた交雑種である。

併せ馬

調教で、2頭、3頭あるいはそれ以上の頭数で並んで走らせることを、単走(1頭で走らせること)に対して併走、あるいは併せ馬という。馬に競争意識をつけるために行う場合が多く、2歳馬のデビュー前などはほとんどの馬が併せ馬で調教される。また内、外に行きたがる癖のある馬を矯正するために行きたがる反対側に馬をおいて併せ馬を行うこともある。併せ馬をすると競り合うので単走のときに比べタイムが速くなるのが普通。

あんこ

見習い騎手の俗称で、あんちゃんと呼ばれることもあり、「あの厩舎のあんちゃんは乗れる」などと使われている。また騎手になる前の騎手候補生のことを同じように言うこともある。騎手候補生のことを赤帽ということもあるが、これは調教場で赤いヘルメットをかぶっているため。

鞍傷(あんしょう)

馬の背中上腹部などにできる外傷で、鞍の使用法(置き方)が不適当だったり、馬の体と適合してない鞍を使用したために起きるもの。馬の体形によって鞍傷を起こしやすい馬もいるが、そういった馬には鞍下に毛布を敷いたりして予防する。鞍傷がひどくなると騎乗できなくなり、出走不能につながることもある。

鞍上(あんじょう)

「鞍上が替わって」とか「鞍上強化」などと使われるように騎手(ジョッキー)のこと。“くらうえ”とも言うように鞍の上に乗っているという意味。

アーニングインデックス

 種牡馬の優劣を判定するためのひとつの目安で、出走馬1頭あたりの収得賞金の平均値を1として、各々の種牡馬の産駒の平均収得賞金の割合を数値で表したもの。1.00が平均となり、数値が大きくなるほど産駒の獲得賞金が多いことを表す。これを算式にすると(産駒の総収得賞金÷産駒の出走頭数)÷(出走馬総収得賞金÷総出走頭数)となる。