ライン

☆馬券道場☆【用語集!!】

ライン

む行

無口(むくち)

無口頭絡の略称で、ハミのついてない頭絡のこと。頭絡(とうらく)の項参照。

むこうずね

主として前肢に発生するもので、管骨の前面の骨膜炎と総指伸腱の炎症の二通りあるが、これを俗に“むこうずね”といっている。“ムコウゾエ”とか、単に“ソエ”と言うのも同じことである。若馬がかかりやすく、急激な強い調教を行うとできやすい。初期のうちなら運動を軽くしたり、患部を冷却することで治癒するし、また焼烙療法で治すこともできる。休むことなく焼烙療法をしながら調教することを焼き乗りといっている。

無印(むじるし)

予想欄でなんの印もつかない馬のことで、人気のない馬のことを無印といっている。多頭数のレースになると無印の馬が多くなるが、同じ無印でも能力、状態が印のついている馬と大差ないが印の順がまわらないため無印になっている馬と、実力、状態などがはっきり見劣るため無印になっている馬とがあるので、そのあたりを見きわめて馬券作戦を立てたい。

鞭(むち)

騎手が競走に際して手に持つものでステッキともいう。馬に気合をつけたり、全能力を出させるために使用する馬具で、これを見せたり叩いたりして、馬の走る気をうながす。通常叩くことに使われるが、見せるだけでも反応する馬も多く、見せムチでも十分効果はある。また、競走においては長さ77センチ以上の鞭は使用できない。

むながい

馬の胸から鞍橋にかけわたす緒(革紐)で鞍の位置が変わらないようにするための補助具である。鞍ずれ防止と、不良体形で鞍変位をおこす危険のある馬に用いられるが、騎手の安全はむろんのこと、馬の全力疾走にとっても重要な馬具である。しりがい(尻にかけて鞍橋を固定させる緒)とともに競走馬の負担重量に加算されない。

め行

                 

目隠し(めかくし)

ゲート入りの悪い馬に使うもので、黒い頭巾のようなもので、これをかぶせて目が見えないようにしてゲートインをうながす。

メンコ

馬の覆面のこと。一般には耳覆いのついたものを使い、音に敏感な馬や、砂を直接被るのを嫌がる馬に用いる。

も行

                 

持ち込み馬(もちこみば)

活馬の輸入自由化の実施日(1971年6月30日)以降に輸入された妊娠馬が日本で生んだ馬。要は外国で種付けされた内国産馬のこと。それ以前は競走番組上外国産馬に準じた扱いを受けていたため3歳クラシック競走や、天皇賞などG1レースに出走できない時期があった。

持ち(もち)タイム

持ち時計ともいうが、ある馬が一定の距離でマークした最高タイムのこと。「この距離の持ちタイムがある(ない)ので…」という使い方をされるが、速い時計を持つ馬を持ちタイムがあるという。一応その馬のその距離における最高能力と見られるが、そのタイムを出したときの馬場状態、コース、出走回数などいろいろ異なるので、持ち時計が即その馬の能力という見方はできない。ただ、キャリアを積んだ古馬の場合には能力を探るうえでひとつの目安になるのも確かだ。

持ち乗り

厩務員の仕事をしながら、担当馬の調教にも携わり、攻め馬や馬場運動など調教助手の仕事を兼ねる人。

物見(ものみ)する

ものを見るともいうが、不意に何かの物に驚いて騒いだり、止まったり、横にとんだりする動作や癖のことをいう。レース中にハロン棒の影や芝生のはげているところをとんだりする馬もおり、これなどは物見するいい例だ。馬の目は弱視で物体は不明瞭に拡大されてもうろうと見えるということもあって、馬は気の弱い動物といわれ、用心深いのでちょっとした物や音に驚くためであろう。

揉まれる

「道中揉まれて……」などと使われるように、レース中、馬込みに入って思うように走れない状態を“揉まれる”といっている。気の小さい馬などは揉まれると戦意を失くすことがあり、そんな馬は“揉まれ弱い馬”といわれ多頭数の競馬では不利になるとされている。本当に強い馬は少々揉まれても力のロスはなく苦にしないものである。

もやし馬

育成期間に過保護になっている馬のことで、本質的な育成技術、鍛錬がなされてなく、見た目に立派でも中身がなく「みてくれ」だけ良い馬となってしまう。こういう馬を指して“もやし馬”という。また競走馬でも急仕上げで調教量の足りない馬についても、格好だけはできていても実質が伴っていないということで“もやし馬”あるいは単に“もやし”ということもある。

もらい

「斤量をもらう」「ハンデをもらう」などという形で使われる言葉。見習い騎手が騎乗して規定の重量より軽い重量で出走するとき、例えば53キロの馬に▲の騎手が乗れば3キロ減の50キロで出走できる。こういうとき「3キロもらいで出られた」などという。また目標のハンデ戦の前の1、2走を無理せずハンデを軽くしてもらうことを“ハンデもらい”というが、現在1度や2度成績が下がってもハンデが軽くなることは少なく、ハンデもらいを意識してレースする馬もいないようだ。

モンキー乗り

 鐙(あぶみ)を極端に短くした前傾姿勢で馬に乗る方法。木の枝に猿がまたがったように見えることからこう呼ばれる。御しにくい点はあるが、抵抗が少なく馬のスピードを出すことができるため現在は騎手のほとんどがこのモンキースタイルである。1890年代にアメリカのトッド・スローン騎手が考案したといわれる騎乗法で、日本でも大正時代からあった乗り方だが、保田隆芳氏(故人、元騎手、元調教師)が渡米したときに身につけて帰り、成績を上げたことで、それ以来、流行し一般化されるようになった。