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☆馬券道場☆【用語集!!】

ライン

お行

追い切り(おいきり)

各馬の出走日(土・日)の2、3日前の水、木曜日に最後の仕上げとして追われる調教のこと。この追い切りという言葉には多分に一杯に追うという意味あいがある。出走に際しての調子の把握と馬体の調整を目的とするので、単に速いタイムを出すということだけでなく、動き(脚いろ)の良し悪しがポイントとなり、これを見分けるのがトラックマンの仕事。本紙では“調教短評”“調教解説”などで各馬の状態を詳細にお届けしている。またこの追い切りの日を追い日と呼んでいる。

追い込み(おいこみ)

レースの前半は隊列の後方に位置して直線で先行馬に迫るタイプの戦法を追い込みといい、その馬のことを追い込み馬という。先行馬あるいは逃げ馬と対比されるタイプで、強い馬は追い込み馬といわれた時代もあったが、こういったタイプは他力本願になりがちでスローペースだと取りこぼすことも多い。

おいでおいで

 騎手が後ろを振り向いて後続馬との間隔を見定めるほどの余裕のある勝ちっぷりのことで、他馬をまったく問題にしないで楽に勝つこと。

大穴(おおあな)

大きな配当のこと。元来は予想外の欠損という意味だが、賭事においては予想外の結果という意味が生じ、競馬では人気のない馬が勝って、高配当になった場合をいう。

おかぐら

馬の耳は普通はピンと立っているものだが、横に垂れている馬もときに見かける。これが神楽舞の獅子の耳に似ていることから、おかぐら耳といわれるようになった。耳のつけ根にゆるみがあり力強さはないが、“お神楽にソツなし”と言って喜ぶ人もいるように馬の能力に関係ない。昭和48年オークス馬となったナスノチグサがこの耳だった。また、フランスでは“ジェベルの耳”と言っている。

置き障害(おきしょうがい)

障害コースには固定された障害が設置されているが、これとは別に障害レースの時だけ平地のコースに置く障害のこと。片面竹柵、両面竹柵があり(一部は高さを変えることができる可動式障害)グリーンウォールやハードルなどの呼称がついている。

抑える(おさえる)

馬の行くままに任せるのではなく、騎手が手綱を絞ってスピードをセーブすること。逃げ馬の場合ならペース配分を考えてのことだし、追い込み馬なら力をタメるために抑えてレースを進めるもの。極端な抑え方をすると馬が掛かってしまうこともあり、無理なく抑えられるかどうかは騎手の技量によるところが大きい。また、調教でも「抑え気味に追った」などと使われるが、オーバーワークにならないように加減して追うことをいい、調教やレースで騎乗者の指示通りスピードをセーブできる馬を“抑えの利く馬”といっている。

オッズ

馬券の概算払い戻し率のこと。競馬場の掲示板や場内テレビなどに示されている数字がそれで、トータリゼーターシステムのコンピューターに直結されている。

お手馬(おてうま)

いつも同じ騎手が調教し、またレースに騎乗していて、その馬の癖や性格など熟知している馬のこと。“お手馬手綱いらず”という言葉があるくらいで、これは安心してみていられる馬と騎手との関係を表している。一般にはベテラン騎手や有名ジョッキーの方がうまいとされているが、若手や見習い騎手でも乗り慣れた馬の場合「この馬はお手馬だから」というように一目置かれることもある。

尾花栗毛(おばなくりげ)

馬の毛色の一種で、栗毛の中で前髪、たてがみ、尾の先などが白いものをいう。尾がススキの穂(尾花)のように見えるためこう呼ばれる。走っていて目立つし美しいので、一線級になればファンがつきやすい。

重い

「馬体が重い」とよく使われるが、重っくるしいという意味。素軽さがないということで、「動きが重い」ともいう。体重が増えて目方が重いときも同じように「重い」という言葉が使われているが、前後の内容とニュアンスで使い分けられている。似た言葉に太いというのがあるが、これはあくまで外見上太く見えるということで、馬体が絞り切れない状態のこと。また、馬場が悪いときは「下(馬場)が重い」などという。

折り合い(おりあい)

馬と騎手との呼吸の調和状態のこと。騎手が抑えたいのに行きたがって抑えが利かないこともあるが、こういう状態を「折り合いを欠く」、または「折り合っていない」「折り合いがつかない」などという。逆に騎手の思いのままレースをしている姿は折り合いのついた状態である。折り合いがつかないと馬の能力を出し切れないため、ジョッキーは皆この折り合いをつけることに全力をそそいでいる。人馬一体になることを「鞍上人なく鞍下馬なし」というが、これは折り合いのついた状態を表す言葉である。また、折れ合いという人もいるが意味はまったく同じである。

下ろす(おろす)

競馬に初めて出走させること。「次の開催の初日に下ろそう」というように使う。また障害戦に初めて走らせるときも「障害に下ろす」という。

親子丼(おやこどんぶり)

 ひとつのレースで同じ厩舎、または同じ馬主の馬が1、2着を独占することをいう。一般に「〇〇(厩舎または馬主の名前)の親子丼」というように使われている。

オーナーブリーダー

馬主であり、生産者でもある人のこと。もともと生産者である人が、馬を他人に売らず走らせるようになった馬主もいるが、馬主がよりよい馬を安く手に入れるという目的で生産牧場をもつというケースも多いようだ。

オーバーシード

競馬場の芝コースは野芝が張られているが、秋以降になると枯れてくるし道悪での競馬があると傷みも激しくなるため、この野芝の上に冬場に強い洋芝の種をまき、冬期でも緑の芝生で競馬が出来るようにしている。このことをオーバーシードと呼んでいる。’91年の阪神競馬場から始まり、現在冬期に競馬の行われる競馬場で実施されている。

オープン

オープンレースといえば、すべての馬が出走できるレースのことをいい、オープン馬とは最高条件(賞金で分けられたクラスを超えた収得賞金の多い馬)のことである。どの馬にも開放されているのがオープンレースの主旨だが、現状のオープンレースでは「未勝利馬を除く」「〇〇万以下の馬を除く」といった条件がつけられているので、ある程度賞金を稼いでないとオープンレースには出走できない。また、オープン馬イコール素質馬という意味合いもあり、条件馬であっても「オープン級の器」などと使われることはよくある。